Tokyo CT Technology Seminar

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[TCTT主催講義] Diagnostic reference level (DRL) を臨床現場で活かす

東京慈恵会医科大学附属柏病院  梁野 伸貴

 2018年2月26日(月)に、第93回TCTT主催講義「Diagnostic reference level (DRL) を臨床現場で活かす」が東京都診療放射線技師会研修センターにて開催されました。医療被ばく研究情報ネットワーク (Japan Network for Research and Information on Medical Exposures: J-RIME) より報告された診断参考レベル (DRLs2015) という基準が国内で初めて設けられ、自施設の線量管理に活用されることが期待されております。

 今回はCT検査におけるDRLについて正しい理解を深め、実臨床で活かすためのポイントを東京慈恵会医科大学附属病院の庄司友和先生にご講義いただきました。

 CT検査における被ばく管理は、CT保有台数世界一位である本邦において大変重要な問題であります。CT による放射線被ばくに関連するがん発生の生涯寄与リスク(lifetime attributable risk: LAR) という指標があり、これはCT検査時のvolume CT dose index (CTDI vol) から求めることが可能です。我々がCT検査を行うことでがん患者が発生する可能性があるという具体的なリスク指標を紹介いただき、被ばく管理の重要性について再確認できました。
 
 次に、CTDI、CTDIFDA (1984年、米国食品医薬品局が提示した評価法)、CTDI100 (100はCT用電離箱の実行長を意味する)、weighted CTDI (CTDIW) への変遷に至った経緯とその測定方法について説明頂き、DRLで用いられているCTDIvolの定義を理解しやすく解説頂きました。
関連して、CTDIvolの体型毎の線量被ばくを反映していないという問題点を挙げ、体型毎の被ばく線量を反映したsize-specific dose estimates (SSDE) や米国の年齢ごとの撮影プロトコル報告等を提示し、小児検査における撮影条件作成のヒントとなりました。

 また、検出器の測定長を超えるワイドビームにおけるCTDIvolの注意点をお話し頂きました。国際電気標準会議 (International Electrotechnical Commission: IEC) 規格のバージョンによってコンソールに表示されるCTDIvolの計算方法が異なるため、自施設のバージョンを確認しておく必要があります。

 今回、“DRLを臨床現場で活かす”ために必要な基礎的な知識から最新のトピックスに至るまで多岐にわたる内容を学ばせて頂くことができました。今後、被ばく低減技術の普及に伴い、DRLの動向についても注視し、適切な線量管理を行うために最新の情報をアップデートしていく必要があると感じました。

最後に、ご多忙の中ご講演いただきました庄司先生に深く感謝申し上げます。


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